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2005.08.15

ブナを見に高尾山へ

高尾山には何度も登っている。たぶん10回は超えている。しかしその10回はすべて冬から春にかけてのものだ。真夏に登ったことは無い。平地は暑い。高尾山も標高が低いので暑いに決まっている。ただ木々の木陰があるだけの違いだろう。今回はブナを見たくて登ることにした。高尾の北斜面にブナがあるというのだ。走るために登るのではない。縦走するために登るのではない。を見るために登るのではない。ブナを観察するために登るのだ。しかも真夏。で、考えたのは何を着てゆくか?だ。暑いから短パン。でも蚊に刺されるから長袖長ズボンが基本。でも暑くてたまらんだろう?そう、汗びっしょりかいて長ズボンというのは最悪だ。どうする?どうする?
で、結局暑さ対策を優先することにする。スポーツサンダル、短パンにアロハシャツ!
まぁ、いかにも観光客っぽいアホなヤツに見えるだろうが、不快指数には勝てん。ということで電車でGO。Y線とC線、KO線を乗り継いで高尾山口駅に到着。高尾に行く人よりももっと西の方まで行く人が圧倒的に多く、電車はガラガラだった。

勝手知ったるコースゆえシャキシャキ歩く。ケーブルカー駅をパスして今日は1号路を登る。スギの巨木に毎度の事ながら感嘆しながら登る。帽子をとり、手ぬぐいで鉢巻にする。前を行く人々をどんどん追い越してゆく。心拍数が上がる。汗が噴き出し背中が気持ち悪いのでリュックは右肩だけにかける。図鑑をリュックの背中の網に挟む。周りの登山者たちは長ズボンにそれなりのシューズ長袖という身なりだ。それに比較してやはり場違いなほど身軽な自分。シャキシャキ歩いてゆくとほどなく「ふる滝」に到着。手ぬぐいを冷たい水に浸し腕と脚を濡らす。スポサンごと水につかる。気持ちよい!すでにこの時点で背中がぺったりと汗で張り付き、短パンのお尻側が濡れてきていた。気持ち悪いこと甚だしい。

ふたたび上り始めると先ほど追い越した若者が前を登っている。彼は細身で黒い長ズボンに黒いシューズ。いかにも暑苦しそうな格好だ。しかし速い!後ろについて歩く。金比羅台はパスして山頂を目指す。キヨコキーイカルが鳴く。いや、もしかしたらガビチョウが鳴きまねしているのかも知れない。涼しげな声だ。他にはセミの声。ヤツをつけてどんどん先行者を追い抜いてゆく。なかなかやるなコイツ。ただものではござらんな、おぬし。追い越そうかついて行こうか迷いながら、こういうレーシーなヤツの場合には競争になることが多いので、ま、ついて行くことにする。ただ、ついていっているということが分かる程度に近くをついて行く。つまりすぐ後ろをついて行くことにする。ケーブルカーの山頂駅を過ぎ、蛸スギを過ぎ、浄心門のところで残念ながら彼は直進していった。自分はここから4号路に入る。さぁ、体育会系はここで終わりだ。ここからが文化系だ。

IMGP1717 IMGP1720 イヌブナの樹皮とヒコ生えの葉

4号路の北斜面は人が少ない。汗が引くようゆっくりと周りを見ながら歩む。地面が濡れている。昨日雨でも降ったか。手ぬぐいで背中の汗を吸い取る。リュックからデジカメを取り出して手に持ってゆく。鳥の声はあまり聞こえない。セミがうるさい。イヌブナの看板があり、早速観察する。イヌブナヒコ生えが顕著で葉が観察しやすい。パリパリの妙な感触だ。なんか薄いプラスチックのようでもある。薄いけれども強く、引っ張っても絶対に破れない、そんな素材があったかと思うが、そんな感じ。図鑑の説明とも一致する。双眼鏡で上のほうの葉を見る。右足の足の甲に痒みを感じる。後から来る人にどんどん道を譲る。イヌブナはかなりの巨木だった。ホオノキモミも目立つ。巨木が多く、葉が手にとれずなんの木だかわからないのも多い。ふと脚を見ると右の膝下にが止まっていた。バシッ!一撃必殺。やっぱり来たか、いやな感じ。よく見たが他にはいなかったので走って逃げる必要はない。みやま橋でおもしろい葉を撮影する。フサザクラだった。親子連れがけっこう通る。

IMGP1790 IMGP1729 ホオノキとフサザクラ

わざと人に追い抜かれながらゆるゆると進む。以前訪れたときにはオオルリクロツグミがさえずっていたあたりを通る。ベンチに到着し早めのお昼とする。おにぎり二個とボトルの水。短パンの脚に蚊が来ないか気にしながら食べる。アロハの背中はだいぶ乾いてきた。食後いろはの森コースを辿る。脚がかゆいのは我慢する。2箇所だ。イイギリの大木。アオキも多い。モミイヌブナ。美しい見事なヒノキ。坂を登る。するとブナがやっと登場。看板を下げていたので分かったが、なければ分からない。白っぽい樹皮だが自分の頭の中にある地衣類の模様は無い。葉も手が届かない。ひこ生えが無いので本当に観察しづらい。ここで首から提げた双眼鏡の出番である。しかし白い空バックの逆光ゆえよく見えない。プロミナーでもあれば最高なのだが、そんなもん持って来ていない。しかたなく落ちていた枯葉を取って撮影する。ま、図鑑通りの葉の形。丸い波型の鋸歯だ。

IMGP1735 IMGP1749 IMGP1751 IMGP1754 イイギリ、ブナ、ブナ、ヒノキ

尾根道に出たところにオオモミジ。程なく山頂に到着。山頂広場は日が当たり暑い。人々がベンチや地面に座って弁当を食べている。水道でボトルを満たし、手足を濡らして涼む。蚊に刺された箇所がぷっくり腫れあがっていた。水で冷やす。掻かない掻かない。カシワの木があった。ビジターセンターに入ってみた。オーバーユースの説明が分かりやすく納得。何も置いてゆくな、何も持って行くな、持って帰っていいのは思い出だけ、残していいのは足跡だけとか言うが、山に来て歩くだけでその体重の乗った一歩一歩が環境の破壊を招いているということを認識する。歯周病で抜けていってしまう歯のような状況にある山道脇の樹木たちの絵が心に残った。ベランダに出てみるとコナラドングリが育っていた。

IMGP1775 IMGP1808 IMGP1758 カシワ、コンニャク、ハリギリ

5号路の北側を通る。以前タヌキを見たあたりでコンニャクの実がなっていた。続けて4号路に入るとハリギリの大木。小さい子を連れたお父さんやお母さんが目に付く。娘を連れて登ったのは何年前であったろうか。1号路のスギの大木を見て仰天していたなぁ。写真で見るとスギに張り付いた娘が縮尺をまちがえたかのように小さく写っていた。10年ぐらい前か。いや12年ぐらい前の計算だ。ブナを見つけようと目を凝らしながら歩くが分からない。イヌブナはひこ生えがあり、葉がペラペラの感じの手触りなのでもう覚えた。イヌブナはけっこうあるがブナは自分ではまだ探せない。キョッキョッと声がした。アオゲラかも。

4号路から2号路に入ってみる。とたんに人通りが少なくなる。植物が道を半ばふさぐようなところもありだいぶ感じが異なる。すると1号路に上がる道がふさがれていた。戻るか?一瞬考えて蛇滝コースで下りることにする。途中でまたコンニャクを発見。こちらも実がなっている。ほどなく蛇滝を過ぎ、車道になる。圏央道の工事が見えた。蛇滝口から小仏川沿いに下る。途中の川で子どもたちが水遊びをしていた。自分も足をじゃぶじゃぶつけて涼む。気持ちよい!バス通り沿いにてれてれ歩くと高尾駅に着いた。帰りは例によって疲労感と冷房の心地よさで半分以上うとうとしながら座って帰れた。

ブナを十分観察できなかったがイヌブナは分かるようになったと思う。事前調査をもっとしっかりしておけばよかった。

コース
京王高尾山口駅~1号路~浄心門~4号路~山頂~5号路北側~4号路~2号路~蛇滝口~子名路~JR高尾駅

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