« ウシガエル幼体@長池公園 | トップページ | オニヤンマ@新治市民の森 »

2008.08.02

「ワイルドファイア」ネルソンデミル著

Imgp1118
久しぶりに日本語の文庫本を読んでみた。「王者のゲーム」や「プラムアイランド」でおなじみのネルソン・デミルのワイルドファイア(上下)である。今回も主人公は対テロリスト組織に勤務するジョンコーリー。ユーモアがあり減らず口をたたきまくるが超優秀な警官あがりの男だ。テーマはアメリカの安全保障に関する国家戦略、石油、イスラム、対テロリズム、ロシアから紛失した小型核爆弾、報復核攻撃、極右の大富豪といったところ。極秘捜査中に行方不明となった同僚の捜索に上司でもあり女房でもあるケイトと二人三脚で取り組む。序盤で読者には真相が語られるが、ふたりにそれをつかむことは出来るのか?手に汗を握るスリリングな展開と減らず口の会話が対比をなし楽しい。いまどき核戦争の危機!などリアルな感じはしないが、テロリズムと小型核爆弾という組合せはいつかどこかで現実のものになってしまうという確信めいた諦観がアメリカの安全保障関係者の中では支配的であるという点が空恐ろしい。北朝鮮の核問題、イランの核開発に異様にこだわる米政権の考えの根底も同様なのだろう。話は変わるが日本語だと異様に早く読み進んでしまい楽しみが長続きしない。がんばってゆっくり読んでせいぜい2週間しかもたない。まともに本能のおもむくままに読んだら2日で読み終えただろう。これだとコストパフォーマンスが悪すぎるのだ(笑)。で、今次に読むペーパーバックが無くて困っている。しかたがないので安部公房の「カンガルーノート」を再読した。いやぁこっちは前衛文学だった。何回か読んだはずなのにまったく失念していて新鮮だった。安部公房とくればドナルドキーンというおなじみの解説がついていた。これは薄いこともあり、二日で読み終えた。さらにお次はアマゾンで頼んだら翌日届いたTOURIST SEASON by CARL HIAASENである。

評価:☆☆☆☆☆
ネルソンデミル著、白石朗訳
ワイルドファイア 上
文庫: 544ページ
出版社: 講談社 (2008/5/15)
ISBN-10: 4062760517
ISBN-13: 978-4062760515
\1100
ワイルドファイア 下
文庫: 562ページ
出版社: 講談社 (2008/5/15)
ISBN-10: 4062760525
ISBN-13: 978-4062760522
\1100

Imgp1698

|

« ウシガエル幼体@長池公園 | トップページ | オニヤンマ@新治市民の森 »

読書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ウシガエル幼体@長池公園 | トップページ | オニヤンマ@新治市民の森 »