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2010.04.17

クロスジギンヤンマ羽化失敗@鶴見川

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 朝から、いや昨日から異様に寒く、東京では雪が舞ったという。雨が降っていて、最悪の何もできない土曜日だ。今年の春はこういう無為の休日が何度もあってとっても勿体ない。しかし、天気予報通り昼前には雨が上がったので、買い物に。そして午後にはなんと、これまた天気予報通りにすっかりと晴れあがったではないか。しかも気温がぐんぐん上がっている。そこでちょっと考えて鶴見川のビオトープに行ってみることにした。久しぶりに長靴をはいて。
 その水辺は枯れたヒメガマが覆っていた。昨年はごく一部にしかヒメガマがなかったため羽化殻を探すのも容易だったが今年はその範囲がだいぶ広がっていてちょっと捜索は大変である。双眼鏡や肉眼を使って水面から突き出た枯れた植物の茎を丹念に探す。位置を変えて角度を変えてまた探す。まだ早かったか。最近の低温傾向のためヤゴの生育も遅れ気味なのだろうか。昨年の調査から類推するとシオカラトンボあるいはギンヤンマあたりがそろそろ羽化していてもおかしくないはずなのだが。
 時折長靴で水につかりながら転ばぬように慎重に探していたその時だ。緑色のトンボが水面近くの茎につかまっているのが見えた。ギンヤンマではないか!この時1348時だった。真昼にギンヤンマが羽化している。双眼鏡でじっくりと観察すると翅は伸びているようである。だがぴくりとも動かない。風で体全体がゆらゆらしている。昨シーズンの経験からも、この時間に羽化が終わっていない個体は羽化失敗で、死んでいるか、あるいは死にかけているかのどちらかであろうと思った。今年の初ギンヤンマがこういうことになろうとは。
 しばらく観察しても全く動かないので、これは死んでいるものと判断した。近づいてさらによく観察すると、風でふらふら揺れるがままになっている。で、そっと手を伸ばして羽化殻ごとヒメガマから外してみた。翅はしっとりとしていて柔らかい。そして、驚いたことに脚を少し動かすではないか。あぁ、生きていたのか。昨夜からの低温のため動けなくなっていたのかもしれない。腹部はまだ太く完全には伸びきっていないようである。翅はほぼ伸びているようである。翅に体液を満たした後は余った体液を尾部先端からポタポタと落とすのだが、まだその前のようだ。
 ギンヤンマは殻から外し別のヒメガマに止まらせてやったが、しばらくすると動かなくなりぽとりと落ちた。びっくりして再びヒメガマにひっかけてやった。オーバーハングになっていてなるべく引っ掛かりの多い枝でしかも風下で目立たないところを選んで移す。今度はちゃんとつかまったようだ。気温がやや上がってきたので元気を取り戻せるだろうか。そしてふにゃふにゃの翅はちゃんと固まるだろうか。
 羽化殻を調べると原産卵管があるのでメス。大きな羽化殻である。用意してきた透明ケースに保存する。今シーズン第一個目と。ギンヤンマに眼をやると、また落ちていた。拾い上げたがもう動きもしない。翅がしわになっている。ヒメガマにつかまらせようとしても脚を動かしてくれない。あぁ、こういうことになるなら最初から触るんじゃなかった。放っておいても動けなくなっていてどうせ死ぬことになったかもしれないが、万が一は羽化に成功出来ていたかもしれない。自分のせいで死ぬことになってしまったような気がして甚だ申し訳ない気持ちでいっぱいになった。昨シーズンの経験から、朝明るくなってからも羽化の現場にいるギンヤンマは羽化失敗個体であった。なのでこの個体も羽化失敗だったのだと思おう。
 その後もビオトープをだいぶ探しまわったが他には羽化殻は見つからなかった。もしかするとこの個体がこのビオトープの羽化第一号だったのだろうか。だとするとこういう結果になって大変残念である。
 帰宅後に羽化殻を調べたらなんと56mmもあり、これまでで最大の羽化殻となった。そしてPCで写真を吟味していて気付いた。これはギンヤンマではなくクロスジギンヤンマだと。胸部中央に筋があること、腹部の黄色と黒のまだら模様がギンヤンマとは違う。クロスジギンヤンマとなると話が違ってきて、羽化の時間帯が夜中ではなく午前中にかかることになるので、見つけても羽化失敗と判断してはいけないことになる。今後十分に注意しよう。あぁしかし後悔先に立たず。4月17日、鶴見川ビオトープにて
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