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2012.05.05

ギンヤンマ羽化殻調査@鶴見川ビオトープ

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連休後半の初日は強い雨が予報されていたが、朝一番ではまだ降っておらず、貴重な晴れ間を利用して鶴見川ビオトープの調査に行ってきた。目的はもちろんギンヤンマ・クロスジギンヤンマの羽化殻採集である。
前回の調査が4月28日(金)だったので四日分の羽化殻が期待できた。
さて結果は期待を上回るもので、30分ほどの間に合計51個の羽化殻を収集することができた。羽化中のクロスジギンヤンマを見つけることは出来なかったが、残念なことに羽化失敗のギンヤンマを一個体見つけることができた。このギンヤンマ♂は、左前翅と左後翅が半ばから縮れていて伸びず、右前翅先端部も微かに縮れている。左翅からは翅を伸ばすためのものと思われる体液が滲み出ていた。トンボは左右の前翅が揃っていれば飛べるそうだが左前翅がこれでは難しそうである。ギンヤンマはクロスジギンヤンマと違って脚の腿節が赤っぽい。複眼も新鮮で美しい。腹部の黒とピンクの複雑な模様も出てきている。二枚目は30分後、どうしても身動きできないギンヤンマを救出し周辺の風当たりの弱い位置に移動させたときのもの。腹部第二節の青が少し鮮明になっている。翅の淡い褐色味も強くなっているようだ。樹の幹のやや低いところに止まらせたこのギンヤンマは翅をぶるぶるふるわせ始めたので、しばらく離れて観察していたが結局飛ぶことは出来ず少し上の方に登って行った。残念ながらこのまま飛ぶことができないままに命は尽きてしまうのだろう。
さて帰宅後、大量に収穫してきた羽化殻を前にこれをどうしてやろうかしばし考えた末、テーブルにA3の白い用紙を数枚拡げ、一個ずつ下唇を撮影して種と性を特定しサイズを測って記録していくことにした。昨年か一昨年は虫眼鏡で種を識別したが、視力が悪くなったせいか、どうやってもよく見えず、しかたなくデジカメでマクロ撮影して画像を拡大して識別することとした。サイズは物差しを使ってミリメートル単位まで測った。ただ、頭部を上に反っているものや左右に曲げている羽化殻があり、なるべくまっすぐにして測ったがそれほど厳密には測定できていない。集中して作業し小一時間ほどで完了した。
というわけで結果はギンヤンマ♂が15、♀が10、クロスジギンヤンマ♂が11、♀が14、不明種♀(下唇が外れており判別出来なかったもの)が1と、合計51個であった。ギンヤンマが25、クロスジギンヤンマも25と同数。♂が26、♀が25とこれまたほぼ同数。サイズについては平均でギンヤンマ♂が50.13mm、♀が50.20mm、クロスジギンヤンマ♂は49.08mm、♀は50.23mmとなった。わずかな差ではあるがギンヤンマの方がクロスジギンヤンマより少し大きく、どちらの種も雌の方がわずかに大きいという結果となった。
二種をしげしげと見比べてみたが、下唇以外ではギンヤンマとクロスジギンヤンマの外見上の差はまったく見つけられなかった。念のために下に両種の下唇端鉤部分を掲載しておく。
クロスジギンヤンマはそろそろ羽化のピークを過ぎ、減っていくだろう。ギンヤンマはこれから夏にかけてもっと多数が羽化していくことだろう。
5月2日、鶴見川ビオトープにて
ギンヤンマ
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クロスジギンヤンマ
R0073638

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コメント

はるきょんさん、

ギン・クロギン幼虫の見分けについて宿題がありました(^-^)

下唇側片の形状以外にも、複眼の形状に若干の違いがあります。

① ギン幼虫は複眼前端に向かって次第に先細りして最前部はやや鋭角的にカーブする。左右の複眼先端の間隔が広く全体にのっぺりした感じ。

② クロギン幼虫は先細りせず、最前部は丸く膨らみ、ゆるやかなカーブをえがく。

横から見た場合

③ 頭部はギンは新幹線型。クロギンはより寸詰まりに見える。

④ 複眼前方はギンは半楕円形、クロギンはやや半円に近くなる。

♂に限って

⑤ ギンは尾部付属器基部が広く短い。

以上がどの個体についても見られる特徴差でした。

もしメールいただければ比較写真を送ります(*^_^*)

投稿: Yacchan | 2012.05.09 22:13

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