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2015.09.20

痛風治療について

R0113671

 自分にはいろいろと持病というものがある。花粉症、強度近視、老眼、緑内障、アテローマ、十二指腸潰瘍(痕跡のみ)、腎結石(5mm)、上顎洞炎、脂漏性皮膚炎、痛風などだ。今回はその痛風のことを書きたい。
 下に健康診断での血中尿酸値(UA)の値の推移を載せたので分かると思うが、20年以上前から高尿酸血症だった。稀に7.0を切ることはあったが基本的に7.5以上、最高8.6だ。男性が感じる最高度の激痛ともいわれる痛風発作をいつ起こしてもよい状況だ。だが、幸いにも痛風の発作は経験していなかったので何の治療もしてこなかった。
 2011年9月の値(矢印①)を見てほしい。5.3。これ正常値である。いったい何があったのか?
 遂に治療を開始したのだ。2011年の年初に初めて小発作を経験したのだ。これまた幸いにも激痛ではなくしくしく痛む程度だったのだが、右脚親指の付け根というどんぴしゃの部位だったのですぐに痛風発作と分かった。このため、整形外科(神経鞘腫を手術してもらった同じ病院の同じ科)で見てもらい、薬物治療を開始することとしユリノームという薬を処方してもらった。腎臓でいったん排出した尿酸を尿管から再吸収するのを阻害するという機序の薬だ。これを始めたのが2011年2月ごろ。
そして人間ドックがあったのが半年後の9月。数値を再度見てほしい。こんどはGOT,GPT,γGPTの数値を(矢印①)。
 尿酸値が正常になったのに引き換え、肝機能が異常値を示している。人間ドックの結果ではなんと「肝機能障害」と指摘された。過去の肝機能の数値を見てほしい。異常値を示したことはたった一度だけである。本人はまったく不具合を感じなかったのでただただびっくりだった。どうしたことか。一体何故だ。急に酒乱になったわけでもなく、何かの病気をしたわけでもない、まったく心当たりがないのである。この数字を前にして、整形外科の主治医といろいろ頭を悩ませた結果辿りついたのが、ここ半年で新しくのみ始めたユリノームによる副作用の可能性だ。この薬を飲み始めたことだけしか生活に変化がまったくなかったからだ。いろいろと調べた結果、劇症肝炎で死亡例が出ていることまで分かった。より詳しく調べるために整形外科から内科に移され、結局はユリノームを止めることとなった。
 翌年以降、尿酸値も肝機能も前と同じように戻ったのが分かるだろう(矢印②)。肝機能が戻らなかったらどうしよう。肝炎から肝硬変、肝臓ガンなどに推移したらどうしようなどと大変不安になっていたので回復して本当にほっとした。この時、薬の副作用の恐ろしさを初めて実感した。
 この当時いろいろと痛風について調べ、こんな素晴らしい研究結果に出会うことができた。自分の体を使った実践的・専門的研究であり、この納光弘先生には大拍手を送りたい。痛風持ちの人は是非読んでみてほしい。ただ、出来うるならば、10年以上たつので新薬についても研究してもらえたら嬉しいところ。
 その後も、小発作は時々あったが幸いなことに激痛は感じなかったので、薬なしで我慢していた。しかしやがて、小発作の間隔が縮まり(5/18,5/20,6/4,6/7)、中発作(5/20)も出るようになった今年初夏、ついに観念して、別の専門医を訪れた。ユリノームによる肝炎のことも含め、過去のすべての測定値を携えて。血液検査・尿検査・足や手のレントゲン検査など行い、話をじっくり聞いてくれてから、いい薬が出てるんですよ。試してみましょう。と言って処方されたのが帝人ファーマ『フェブリク』である。尿酸の体内での生成を抑制する機能を持つ新薬だ。これの10mgをのみ始めたのが6月。
痛風は山に大量に降り積もった雪が耐えられなくなって雪崩を起こすことに例えられる。降雪量が尿酸値だ。降雪量がいかに高くても雪崩が起きなければ発作は起きない。薬を飲むと各所の関節に溜まった尿酸結晶を溶かす。高く積もった雪が高温に晒されると一気に解けて雪崩を起こすのと同じように薬によって急に尿酸値を下げ過ぎてはいけない。却って発作を起こすからだ。高く積もった雪は徐々に徐々に年単位の期間をかけて融かす。したがって、フェブリクの処方は10mgから20mg、そして40mgと数値を見ながら徐々に上げてゆく。目標尿酸値は6.0未満だ。
 フェブリクを飲み始めるときはこうした発作予防のためコルヒチンも飲んだ。ひと月して血液検査してみたところ、6.1とpretty goodな数字になっていた(矢印③)。また肝機能を含めて他の数値に異常は見られず、体調も問題なかった。副作用なしというのは嬉しい。20mgに上げるかどうかひとしきり悩んで主治医はさらに2ヶ月10mgで行ってみましょうということにした。コルヒチンはなしにし、少し余っていたコルヒチンは発作の予感を感じた時に飲む発作予防薬としてとっておくこととなった。
  そしてこの9月、2ヶ月たったので通院したところ、UAが5.8とexcellentな値になっていた(矢印④)。また前回少し気になったTG(トリグリセライド:中性脂肪)も正常値になっており(これを確かめるため今回は朝食抜きにした)、薬害の兆候も見られないことから、フェブリクで問題なし。また薬の量についても自分の場合はフェブリク20mgや40mgへ増やす必要はなく10mgで十分であろうということで、また今後2ヶ月10mgで様子を見ることになった。このままUAがアンダー6を保つならばフェブリク10mgをず~っと飲み続けるということになるのだろう。ということで痛風は新薬フェブリクのおかげで一件落着となった模様。

UA正常値:4.0~7.0
GOT正常値:10~34
GPT正常値:5~46
γ-GPT正常値:8~61

検診日       UA    GOT GPT γ-GTP
2015年9月   5.8←④  28 21 25 
2015年7月   6.1←③  27 20 23 
2015年6月   8.0    - - -
2014年10月  7.4    31 28 19
2014年7月   6.8    29 18 23
2013年10月  8.5    29 27 23
2012年7月   7.6    35 30 22    ←②
2011年12月 8.2   39 35 62
2011年9月   5.3    91 164 70  ←①
2010年9月   7.3    24 18 21
2009年10月 7.9    23 19 22
2008年8月   7.4    21 21 21
2007年10月  7.6    21 20 20
2006年9月   6.9    21 20 21
2005年9月   7.8    41 25 24
2004年9月   7.6    20 21 21
2003年12月  7.2    - - -
2003年9月    8.0    19 15 14
2002年9月   7.7    19 13 12
2001年9月   8.6    22 19 13
2000年9月   6.9    23 17 14
1999年9月    7.3    21 16 13
1998年9月    8.6    26 17 13
1997年6月   -       - - -
1996年6月   -      23  20 15
1995年6月   -       - - -
1994年5月   7.5    21 15 14

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