2016.06.05

Sidney Sheldon's Chasing Tomorrow by Tilly Bagshawe

Chasing_tomorrow著名ベストセラー作家がなくなった後、その作家の名前を冠し、その作家のテイストそのままの作品を別の作家が出しているということを前回紹介した。シドニーシェルダンはその代表だ。前々回読んだIf Tomorrow Comes を読み終える前の90%ぐらいのタイミングで Rage of Angels を入手していたので、引き続きそれを読んだが、If Tomorrow Comes を読み終えた最後のページ(kindleの)に、まさにそういった作品がお勧めされていたのだ。なんと100円で。しかもIf Tomorrow Comes の続編というではないか。おまけに第二章までが掲載されていたのでもちろん読んだ。まったく違和感なくシドニーシェルダンの作品と感じられたので迷わずポチした。ちなみにこの作家はもう一作シェルダン名を冠した作品を出している。
Sidney Sheldon's Mistress of the Game
これはもちろん Master of the Game の続編だ。これもお後のお楽しみとしたい。
というわけでこの作品はIf Tomorrow Comes の続編だ。本来ならこの作品に続けて読みたかった。前作で世界的なcon artistとなった主人公とその夫だが、引退し幸せな家庭生活を送るために南米に移住することに。この二人の仲を引き裂く陰謀が話の始まり。信じていた相手を信じられなくなったときに破たんが訪れる。一方、世界を股に掛けた詐欺事件と売春婦の殺害事件が連続していた。これの捜査が二人とやがてかかわってくることになる。序盤は前作と同じ雰囲気でまったく違和感を感じなかったが、後半は暗く、ラドラムなどの陰謀ものの様相を呈してきた。ま、こんなものかという感じ、100円だったし。

Sidney Sheldon's Chasing Tomorrow by Tilly Bagshawe
2016-#6
4/25-5/25
Rating 19 stars (5,4,5,5)
Format: kindle
File size: 1492 KB
Print length: 401 pages
Publisher: HarperCollins Publishers (Oct 9,2014)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B00J1XSFF4
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Not Enabled
USD 5.13 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1075 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 550 (Kindle edition amazon.co.jp) ※購入時は100円だった

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2016.05.08

Rage of Angels by Sidney Sheldon

Rageofangels シドニーシェルダンの毎度の王道パターンは会得した。ジェフリーアーチャーの極悪パターン(詳しくはこちら)よりは百倍ほど素直でよろしい。
今回の主人公は野心満々の女性弁護士ジェニファー。彼女は父親の影響で子供のころから弁護士を夢見て「花も紅葉も後にして(わが母校の応援歌より)」勉学に励み、やっとのことで掴んだデビューの法廷(検察側)で、被告側マフィアの罠にひっかけられて陪審員に死んだカナリアを届けてしまうという大失態を犯し、楽に勝てる裁判を台無しにしてしまい、一瞬にして彼女の弁護士としての将来はなくなった。こういうどん底から始まる。この最悪の状況から、周到な準備と度胸と当意即妙の機知によって徐々に這い上がってゆく。こうした彼女を助けてくれたのがアダム。彼はやがて上院議員になり、お約束のごとく彼の子を宿すことに。一方彼女を貶めたマフィアの親分マイケルは彼女の成功を見て、事あるたびに花を送ったり、自分のところで働かないかと誘ったりしていた。
依頼人の逆恨みからアダムの子を誘拐されたジェニファーは背に腹を変えられずにマイケルに我が子の奪還を託してしまう。これを契機に徐々にマフィアの仕事をするようになり有能な部下を失うことになる。アダムはなんと大統領候補となり、マフィア対策を推し進めてゆき、彼女はマフィアと大統領候補の板挟みになる......波乱万丈の人生というのはこういうことかと思う。とてつもなく楽しくどっぷり読書に耽ったひと月だった。


Rage of Angels
by Sidney Sheldon
2016-#5
3/25-4/25
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1310 KB
Print length: 627 pages
Publisher: Harper Jun 7, 2012
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B0086VH3Y6
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
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USD 3.14 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1009 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 350 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2016.03.27

If Tomorrow Comes by Sidney Sheldon

Iftomorrowcomes  2016年はシドニーシェルダンを連読していて、これで4作目。まぁいわゆるばっかり食べの悪い癖ではあるが、おいしいものはおいしいのだからこういうのはirresistibleとしか言いようがないのだ。5年前に自分が書いた記事がこれだ。18作品をリストしていて、7作品の書評記事をリンクしている。いずれすべての作品の書評をリンクした新シドニーシェルダンドットコムを掲載したいものだ。さて、残念ながら彼はもう没してしまったので彼の新作は読めないのだが、別の作家によるシドニーシェルダンの名を冠した作品が出ているので、似た雰囲気の作品は読むことが出来そうだ。こういう動きはロバートラドラムトムクランシーでも同様で、没したベストセラー作家の名を引き継ぐ作品を出版社がこぞって出しているのだ。ニーヅに応えるのがビジネスってことだろう。自分としてはまだそういう色物に手を出すほど困ってはいないが、いずれ読んでみようということになる可能性はある。
 さて、このIf Tomorrow Comesは『明日があるなら』で超訳なども出ている。素敵な彼氏と出会って幸せ絶頂直前の若いOLが悪い奴らにはめられて、母親を失い、やってもいない犯罪で懲役15年の刑に処され、彼氏にも捨てられ、女子刑務所でレイプされ彼の子を失い、我が身に安全も戸持てないという最悪の生き地獄に陥る。ここまで読んで、こんなことがあっていいのか?許せん!責任者出せゴルぁ!天国から地獄にしてもこれちょっと酷すぎじゃね?激おこぷんぷん丸!(ちょっと古いか)....
ってな感じで圧倒的な義憤に駆られるのだ、まともな感性を持ち合わせた読者なら。そして悲劇の主人公トレイシーホイットニーを神に誓って応援し、これ以上酷いことが起こりませんようにと必死で祈り、いつか悪い奴らへの復讐がなるよう祈願し、それにしてもまずは刑務所から抜け出せるよう奇跡を望んでいる自分にふと気が付くのだ。こうしてシドニーシェルダンの話術にからめ捕られたわけだ。ごきぶりホイホイのように。
 ナイーブ(これは悪い意味)な主人公は刑務所の中で様々なことを学び、地獄を生き延びるすべを身に着けてゆく。この辺りはひ弱で純粋無垢な女子が成長(方向性が問題だが)していく姿を暖かく見守ることになる。やがて奇跡が起こり社会復帰が叶うのだ。
そしてここからは天賦の美貌と才能と知恵、そして刑務所内で学んだテクニックを駆使して悪い奴らへの復讐劇が始まる。ひとりひとり。胸のすくような思いで読み進める。ところがこれはあっさりと片付いた。小説のまだ半分にもいっていないのに。
 ここからは第二編という感じで世界を股にかけた天才女性詐欺師としての大活躍が始まる。チェスの世界的プレーヤー二人を同時にやり込める話、オリエント急行の列車内から宝石類を盗み出す話、鉄壁の守りを固めた美術館から作品を手に入れる話などいずれも眉唾ながらも怪盗ルパンもびっくりの驚くべき手法の数々。ひ弱でナイーブではなくなったので最初の勢いでの必死の応援はしなくなったが、上手くいくように思いながら読み進めた。もうその辺で引退して安全に暮らせばいいのに、まだやるか?刑務所に逆戻りのリスクが高いだろ。盗んだダイヤモンドを鳩に結び付けて放す時に警官に声をかけられたシーンでは心臓が止まるかと思った。素晴らしく楽しい通勤のひとときを一か月間楽しませてもらった。

If Tomorrow Comes
by Sidney Sheldon
2016-#4
2/25-3/24
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1606 KB
Print length: 594 pages
Publisher: HarperCollins June 7, 2012
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B0086VH5US
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
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USD 3.99 (Kindle edition amazon.com)
JPY 968 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 450 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2016.03.06

Memories of Midnight by Shidney Sheldon

Memoriesofmidnight_2 この作品は前回紹介したThe Other Side of Midnightの続編でノエルとラリーが死刑執行された後のつづき。ラリーらに殺されたはずのキャサリンは実は記憶を失って修道院に入れられていた。前作では語られなかったデミリスの成り上がりが明かされる。
ギャンブルに引きずり込まれて破滅してゆく哀れな博物館学芸員の件が非常に恐ろしかった。ヘロインの密輸業者がデミリスを脅迫するくだり。デミリスがメリナを別の男から略奪するようにして妻にした話。せっかく妊娠したのに流産し、さらに子供を産めない体になってしまった妻への手のひら返し。デミリスと妻メリナの悲しい関係。innocentを絵にかいたようなキャサリンに迫る危機。メリナの兄によるデミリスへの復讐。メリナの身を挺した復讐。そしてまた裁判。検察vsデミリス。弁護人との密約。そしてまた裏切り。というわけで面白さテンコ盛りの三週間だった。


Memories of Midnight
by Shidney Sheldon
2016-#3
2/5-2/24
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Fprmat: kindle
File size: 1330 KB
Print length: 419 pages
Publisher:HarperCollins; New Ed (2012/6/7)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B0086VH2BU
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
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USD 4.82 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1009 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 600 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2016.02.21

The Other Side of Midnight by Sidney Sheldon

Theothersideofmidnight シドニーシェルダンの作品は、文学的芸術的要素がまったくないかわりに大衆の興味を引く読み物であることに徹底的にこだわっているためベストセラーになっているものと思われる。描かれる登場人物たちの心情はわかりやすいが同時にエキセントリック。第二次世界大戦を背景に思春期の女性や、プレイボーイの男や野心に燃える女性を描き、「あるある」と読者に納得させつつしかるべき位置に配置してから、徐々に彼らの人生の関連を紡ぎ始める。まったく関連のないキャサリン、ラリー・ダグラス・ノエルペイジがどう拘わってくるのか。
ノエルの愛と裏切りと復讐の壮大なストーリー。自分の最終目的を遂げるためにどんな手段をとるのか。ギリシャの大富豪デミリスの役割は。ノエルは復讐を遂げられるのか。いや、愛を取り戻すのか。邪魔者を取り除くことはできるのか。キャサリン危ない!邪悪な意図に早く気づけよ!などと登場人物に感情移入しながらページをめくり続けた(いやkindleなのでページめくりはタップなのだが)。最後の裁判のシーンには驚愕。最初から最後までたっぷりと楽しめた。
※だいぶ前にペーパーバックで既読ながら、すっかり忘れていたので美味しさ二度目。

The Other Side of Midnight by Sidney Sheldon
2016-#2
2016/1/4-2/4
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1315 KB
Print length: 611pages
Publisher: HarperCollins (2012/6/7)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B0086VH0Z8
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Not Enabled
USD 4.19 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1274 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 500 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2016.01.10

Master of the Game by Sidney Sheldon

 Masterofthegame 貧しいが野望を持った若者がダイヤモンドで一攫千金を狙って南アフリカに単身乗り込んでゆき、様々な試練を乗り越えて夢を実現する物語。あまりにも過酷な環境、世間知らずの若者を待ち受ける様々な悪夢。頼りになるのは自分のあきらめない心。そして友。波乱万丈の苦闘の末にやっとつかんだ成功。これぞ冒険小説。ここまでが第一部。だが、ここが一番この小説のおいしい部分だったと思う。こうして作り上げた会社を舞台に、彼の子孫たちの人生が始まる。第二部は彼の娘ケイトが主人公。企業の中興の祖、有能・冷徹な経営者であるがゆえの過干渉のため、子を育てる母親としては成功できず後継者難で最後まで苦労する。後継者候補は双子の孫娘ケイトとアケクサンドラ。ふたりは一卵性双生児のため瓜二つであるが、人間の中身としては天使と悪魔ほどの差があり、相続をめぐって醜い陰謀が繰り広げられる。この部分は邪悪な人間模様が描かれるので読んでいて楽しいものではなかった。そのせいもあって後味は悪い。ただ、全体に様々な人間の人生が描かれていてはらはらどきどきの楽しみを味わうことが出来たので満足度は高かった。
 この本は我が読書記録によると2003年にペーパーバックで読んでいる。が、もちろんすっかり忘れてしまっていたので二度目を楽しめたということになる。邦訳は「ゲームの達人」。おすすめである。

Master of the Game by Sidney Sheldon
2016-#1
11/25-12/25
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Format: kindle
File size: 1845 KB
Print length: 499 pages
Publisher: HarperCollins (2012/6/7)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B0086VH1HK
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Enabled
USD 3.31(Kindle edition amazon.com)
JPY 824 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 400 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2015.12.06

この冒険小説がすごい!2015

Sycamorerow_2 Photo The_league_of_night_and_fog_bydavid Eye_of_the_needle Theeaglehaslanded
The_guns_of_navarone Hms_ulysses Photo_2 Photo_3 9
3 Graymountain_2 Mightierthanthesword

今年の読書履歴は以下の通りで13作。これの他にもいろんな参考書、名鑑、図鑑、雑誌など読んだが、いわゆる小説と呼ばれるものとした。冒険小説以外も含む。今年は安部公房が3作品が目立った。珍しいところでは芥川賞受賞作『火花』など。日本語本は5作。洋書では8作でkindle版が7作とペーパーバックが1作。不朽の名作を続けて読んだ(4,5,6,7)のが今年の特徴。いずれも第二次世界大戦を舞台にしたレジェンド的冒険小説である。他にはグリシャムが2作。そしてアーチャー、デイヴィッドマレル、ケンフォレット。まぁだいたい例年通り満足できる一年間の読書だったといえよう。

1.Sycamore Row by John Grisham
2.『飢餓同盟』安部公房
3.The League of Night and Fog by David Morrell
4.Eye of the Needle by Ken Follett
5.The Eagle has Landed by Jack Higgins
6.The Guns of Navarone by Alistair MacLean
7.HMS Ulysses by Alistair MacLean
8.『他人の顔』安部公房
9.『R62号の発明・鉛の卵』安部公房
10.『火花』又吉直樹
11.『謎解きはディナーのあとで3』東川篤哉
12.Gray Mountain by John Grisham
13.Mightier than the Sword by Jeffrey Archer

ベストスリーは以下の通りとしたい。
No1. The Eagle has Landed
No2. Eye of the Needle
No3. The Guns of Navarone

シュタイナー中佐ルーシーローズ、そしてキースマロリー大尉に乾杯。いずれも大変困難な状況下での特別な活躍で楽しませてくれてありがとう! そして、ヒギンズ、フォレット、マクリーンに感謝!素晴らしいヒーロー・ヒロインを作り出してくれてありがとう。HMS Ulyssesは読んでいてあまりに辛すぎたので残念ながら口に合わず選外とした。12も13も1も3もとっても面白かったのだが不朽の名作には叶わず。この受賞3作は10年後にまた読んでみたいものである。そのころにはどうせすっかり忘れているだろうから。さて、2016年はどのような小説を読もうかな。歴史的な名作にまた挑戦するか、最新作を漁るか。あるいは日本人作家を試してみるか。このミス2015を参考にするか。10年前に読んだものにするか。神のみぞ知る。そして鬼も笑う。あ~もう年末が近い。とにかく充実した読書生活を楽しみたいものだ。

★ご参考★
この冒険小説がすごい!2014

この冒険小説がすごい!2013
このペーパーバックがすごい!2012
このペーパーバックがすごい!2011
このペーパーバックがすごい!2010
この本が面白かった2009
この本が面白かった2008
この本が面白かった2006
このミステリーがすごかった!2005
はるきょん読書回想記

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2015.11.29

Mightier than the Sword by Jeffrey Archer

Mightierthanthesword まずは反省から。
>そして一番テンションが上がったのはエ
>ンディング。またしても。またしても読者
>の目の前で話をブツ切り!毎度のこと
>だったが、本当に腹が立つ。クリフトン
>シリーズが全部揃ってから、次作は読
>み始めることにしたい。

こういうことを前作を読んだときに自分で書いていた
そしてちょうど一年後、この重要な注意事項をすっかり忘れてこの新作を読み始め、夢中になって読み進み、そろそろ読み終えようとした頃、話の残項目の多さと残ページの少なさに気付いていやな予感が....そして

He looked across to the far side of the court, to see that Lady Virginia was smiling. He returned her smile.

最後のこの文章を読んで、作品がここで終わったことを認識したとき、まったく上と同じ激しい感情を持ったのである。人がまだ知らないことを知っている二人が笑みを交わしたラストシーンなのだが、自分には作者アーチャーが笑っている様子が見えたのである。第5作は残念ながらここで終わるけどこの続きは次作をお楽しみにね、読者のみなさん(笑)と。

またしてもやられた。毎回なので4回目か?完敗だ。以下のような恨みを言いたくなる。
Be careful when you read the Clifton Chronicles.
Only time will tell
The Sins of Jeffrey Archer
...

枕が長くなった。今回読んだ作品はジェフリーアーチャーのクリフトン年代記の第5作め。1.Only Time Will Tell   
2.The Sins of the Father 
3.Best Kept Secret   
4.Be Careful What You Wish For 
5.Mightier than the Sword   ←本作品

第4作の最後は、各種妨害工作を受けた末やっとのことで建造なり、ついに処女航海にこぎつけた豪華客船にIRAテロリストが巧妙に持ち込んだ爆弾が爆発するまでの秒読みのシーンだった。爆発の瞬間を待つテロリストの描写で終わっていたのだが、この第5作は、船の保安チーム側の動きで始まったのだった。うますぎる。

ソ連反体制派作家の禁書を西側に持ち出そうとする話
純愛?とその結果、選挙で負ける話
企業の経営権を巡る資本家の汚い攻防
一族に敵意を燃やすヴァージニアとの陪審裁判の話

などなど、はらはらドキドキする内容が満載なのでとても楽しめた。これさえあれば満員電車も苦にならなかった(読めればだけど)。このクリフトン年代記は第7作まで続くらしい。

Mightier than the Sword by Jeffrey Archer
2015-#13
10/23-11/20
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Fprmat: kindle
File size: 1660 KB
Print length: 428 pages
Publisher: Macmillan; Main Market Ed. edition (2015/2/26)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B00MENCEAU
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Not Enabled
USD 7.67 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1288 (Paperback amazon.co.jp)
JPY 932 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2015.11.01

Gray Mountain by John Grisham

Graymountain 久しぶりの洋書はグリシャムの新作Gray Mountainを選んだ。ニューヨークで大手法律事務所に勤める主人公の若い女性は不景気のため一時解雇の憂き目にあう。furloughとは一年間無休でNPOに出向し、その間の医療費は保証され、一年後に業績が回復していれば復職できるというシステム。サマンサが選んだのはアパラチアの田舎町の小さな法律事務所でのインターン。これまで大組織の中で非常に狭い範囲の仕事をしてきた彼女にとって、田舎町の小さな事務所はあまりに環境が違い過ぎて途惑うことばかり。やがて、地元の凄まじい社会問題に飲み込まれてゆく。問題とはstrip-mining石炭の露天掘りだ。古くは山に穴を掘って石炭を運び出すdeep-miningが主流だったが、より効率を求めて山の表皮を丸ごと剥がして直接掘り取るのが露天掘りだ。これによる環境破壊は凄まじいが、莫大な利益を上げる巨大石炭会社の巧妙な戦術により公にされることはなかった。問題は炭鉱夫として働く地元労働者の健康被害、傍若無人な石炭運搬車、水質汚染など枚挙にいとまがない。徐々に巻き込まれてゆく主人公はあまりのひどさに逃げ出すことも考える。が、巨悪に対抗する貧しい人々に直接接し、法的なサポートを提供し、心から感謝されるという経験を通じて、働くことの意義に目覚めてゆく。
グリシャムの作品は本当にどれも興味深く読みやすい。前回も書いたが、彼は口述筆記をしているに違いないと思う。文章が流れるようにスムーズなのだ。今回も大満足だった。さて、久しぶりに彼のサイトを覗いてみたら最新作が出ていた。Rogue Lawyerだ。アマゾンでは10月20日発売。kindle版が安くなってから読みたい。

Gray Mountain by John Grisham
2015-#12
9/10-10/20
Rating 20 stars (5,5,5,5)
Fprmat: kindle
File size: 631 KB
Print length: 386 pages
Publisher:  Hodder & Stoughton (2014/10/23)
Sold by: Amazon Services International, Inc.
Language: English 
ASIN: B00LM9S7H6
Text-to-Speech: Enabled
X-Ray: Not Enabled 
Word Wise: Enabled
Lending: Not Enabled
Enhanced Typesetting: Not Enabled
USD 6.29 (Kindle edition amazon.com)
JPY 1021(Paperback amazon.co.jp)
JPY 758 (Kindle edition amazon.co.jp)

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2015.07.30

HMS Ulysses by Alistair MacLean

Hms_ulysses 前作に引き続きアリステアマクリーンの名著を読んでみた。邦訳文庫本は「女王陛下のユリシーズ号」(ハヤカワ文庫NV7)の題名で出ているが、自分が訳すならばタイトルは「英国海軍ユリシーズ号」とするだろう。HMSはHis or Her Majesty's Shipの略だが第二次世界大戦時あるいはユリシーズ号(架空だが)が建造されたであろう時期に女王陛下はいなかったからだ。
 さて、この作品は読むのが大変辛かった。理由は二つある。第一は船団護衛任務なのにドイツ軍にやられっぱなしという一方的敗戦記であり、フラストレーションがたまるだけで、達成感・カタルシスが全く得られなかった点だ。緊張を高めて高めて最後の最後にカタルシスが訪れるというのが王道なのに、完全無視だ。第二は使われる言葉が非常に高貴で難解だった点だ。前作のナバロンもそうだったが、単語検索をどれだけ使ったことか。船舶用語・軍事用語が多用されており馴染みのない単語にだいぶ手間取ったのは仕方ないが、地の文の格調が高すぎて難易度が高かった。
 話は単純。第二次世界大戦中、米国からソ連への軍事支援物資を積んだ船団FR77を護衛してロシアまで届けるという任務を帯びたユリシーズ号をはじめとする護衛隊群をドイツの機雷やUボートや爆撃機が襲いまくるというはなし。北海の極寒地獄、任務の当初から疲労困憊で士気最低の兵員たち、作戦の本当の任務はなにか。魚雷に命中されて徐々に失われてゆく味方船団。絶望的な状況での友情や英雄的行為など読ませるところもあるにはあったが、とにかく悲劇しか描いておらず、こんな変態究極マゾ的小説は読んだことが無い。というわけでとっても疲れたというのが正直なところ。ふ~(表紙は恰好いいのだが)。カタルシスが約束されたエンターテインメント小説を期待していた自分が馬鹿だったかも。

HMS Ulysses by Alistair MacLean
2015-#7
2015/06/24-07/24
Ratings 18stars (4,4,5,5)
Format: Kindle
File size: 980 KB
Print Length: 485 pages
Publisher: HarperCollins; Reissue edition (November 12,2009)
Soled by: Amazon Services International, Inc.
Langage:English
ISBN-10: 0006135129
ISBN-13: 978-0006135128
ASIN: B002WPFGZU
Text-to-Speech: Enabled 
X-Ray: Enabled
Word Wise: Not Enabled
USD 4.65 (Kindle edition amazon.com)
JPY 983 (Mass Market Paperback amazon.co.jp)
JPY 570 (Kindle edition amazon.co.jp)

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